
髙藤 大介 准教授
研究、教育に尽力します
担当予定科目:
組み込みシステム
アルゴリズムとデータ構造
プログラミング
計算機概論
専門分野:
情報工学、情報学基礎、ソフトウェア
受験生へ一言
君のがんばりを応援しています
先生に聞いてみました!
どんな研究をされていますか?
定式化された問題を解く方法(アルゴリズム)を考え、コンピュータプログラムを作ってシミュレーションをおこないます。その結果から計算時間が高速な手法や、最も精度が良い手法を発見する研究をしています。作成しているコンピュータプログラムは、1つのCPUで逐次処理をするものだけでなく、複数のCPUをもつスパコンで並列処理をするものもあります。
最近の研究成果を紹介すると、巨大サイズのファイルを圧縮・展開するアルゴリズムを提案し、CUDA Cというプログラミング言語を使ってプログラムを作成しました。その作成したプログラムを当時最新のGPU(Graphics Processing Unit)である NVIDA A100 を使って並列処理をおこなったところ、マルチコア計算機による既存の並列処理よりも高速となり、我々のアルゴリズムとそのプログラミングが優れていることを明らかにしました。
画像は以前使用してたNVIDIA A6000 GPU 10基を搭載したサーバと、私が使用しているコンピュータ環境です。


なぜそうした研究に関心を持たれたのですか?
自分で作成したプログラムで自由自在にコンピュータを動かせることが楽しそうで、この研究に進みました。実際にプログラミングを工夫したり、アルゴリズムを変更することで、コンピュータの計算時間や出力結果が大きく変わることを見ると、ますます興味が湧いてきました。コンピュータを使って、思い通りの結果が得られた時は非常に嬉しいです。
授業では何を担当されていますか?先生の授業の強みを教えてください。
私は2つの講義「アルゴリズムとデータ構造」、「プログラミング」を担当します。「アルゴリズムとデータ構造」では利用頻度の高い基礎アルゴリズムと、コンピュータにデータを保存する仕組みを学習してもらいます。「プログラミング」ではコンピュータを使って実際にプログラムを作成し、プログラミング技術の基礎を身に付けてもらいます。この2つの講義は非常に関係性が強く、コンピュータに速く正確な計算をさせるためにはすべて必須です。言い換えると、どんなに高性能なコンピュータを使っても、アルゴリズムやプログラムが不十分であれば期待通りの結果は得られません。
私は毎日の研究でもいろいろなアルゴリズムを考え、多くのプログラムを作成していますので、アルゴリズムにもプログラミングにも精通しています。また、これまで20年以上プログラミング授業に携わっており、多くの学生にプログラミングを教えてきました。初心者がつまずきやすいところやわかりにくいところを理解しています。安心して授業に臨んでください。
なぜ大学教員になろうと思いましたか?
卒業研究のテーマが非常に興味深いもので、大学院でも関連するテーマを選択し研究していました。そのまま他の選択肢を考える暇もなく、研究できる道を進みたいと思い大学教員を選びました。やはり自分にあうテーマに巡り合えたことが幸運であり、指導してくれた教授に出会えたことも僥倖でした。
学生と接するときに心がけていることはありますか?
学生も一人前の大人として接するように心がけています。教える側と教えられる側では、教える側が強い態度になり、教えられる側が弱者のようになりがちですが、このような態度や気持ちは学生の理解度の向上には役に立たないと思っています。
人工知能AIに関する研究をしないのですか?
研究の紹介で述べた通り人工知能AIに対する直接的な研究ではありませんが、私の研究はAIの「縁の下の力持ち」の位置づけだと考えています。AIではコンピュータを使った学習が必要で、その学習の際には高速で正確な処理を要求されます。このコンピュータによる情報処理の部分に私の研究成果が役立つと考えていますので、私もAIの研究をしていると言えます。
大学教員としての夢や目標はありますか?
本学の学生が様々な社会で活躍できる基礎力を習得できるよう、情熱をもって学生の教育に力を注ぎたいと思います。
一方研究では、様々なコンピュータが開発されており、コンピュータの特性を考慮したアルゴリズム設計とプログラミング技術が必須です。新しいコンピュータに適した成果も発表していきたいと思います。また企業との共同研究もすすめていきます。私が身に付けたアルゴリズム設計の知見を共有し、プログラミング技術を提供し、企業の発展に貢献していきたいと思います。特に地元の周南市や山口県内の企業さまと積極的に協力し、地元の活性化に寄与していきます。