立部 文崇 准教授

担当予定科目:

言語情報学
コーパス言語学
異文化コミュニケーション
地方創生とDX
AI、コンピュータと人間

専門分野:

日本語教育

受験生へ一言

世の中には、わからないことのほうが圧倒的に多いです。そのわからないことを探究していく過程やプロセスでの挑戦、発見、気づきがなによりも面白いと思います。みなさんが、面白いと思ったこと、私が面白いと思っていることを共有できる場所をつくります。

先生に聞いてみました!

どんな研究をされていますか?

 主には、特別な職種に就いている人の言葉遣いについて研究をしています。例えば、外国人に日本語を教える「日本語教師」、福祉施設で施設で働く介護士、どちらも相手に伝わりやすく話すことが大切だとされますが、具体的にどのような話し方だと、伝わりやすいのかといったことはわかっていません。そこで、それぞれの職種についている方の話しているところを観察し、どんな話し方をしているのかを研究しています。

なぜそうした研究に関心を持たれたのですか?

 もともとは、話すときに現れる「ネ」という言葉に興味を持ちました。まだ大学院生のときに、新幹線で、「切符拝見しますネ」と言われ、何かえらそうだと感じたことがありました。そのときに、どうして自分がそう感じるのか、という言葉を通して人に伝わる「何か」が面白いと思うようになりました。 

授業では何を担当されていますか?先生の授業の強みを教えてください。

 「言語情報学」という授業を担当しています。日常のなかの言葉を、データをもとに観察してみる科目です。この観察を通して、データに基づいて言葉を分析するということを体験してもらいます。例えば「ちょっと〇〇してください」というような場合の「ちょっと」、男性と女性であれば、どちらがよく使う傾向にあるのでしょうか。これを私が関わる日本語教師の発話だけに限定して調べてみると、女性の日本語教師のほうが、明らかに「ちょっと」を使う割合が多かったです。言葉は変化しやすいものなので、ずっとこの傾向が続くかはわかりませんし、これが全ての職種や場面で言えるのかは分かりませんので、今後も継続した調査は必要ですが・・・。 

どうして言葉に興味を持ち始めましたか?

 今もですが、日本語を学ぶ外国人への日本語教育に関わっています。その中では、いろいろな発見がありました。例えば、英語だと、目の前にいる人には「you」を頻繁に使いますが、日本語では、「あなた」という言葉をほとんど使いません。また、あえて使うと、ちょっと冷たい日本語にも聞こえたりします。なんとなく、当たり前のように「you」=「あなた」だと思っていた私には、新しい発見でした。そのような中で、「言葉」は面白いと思うようになりました。